
6月に着任した新管理人リンドンとは
プロフィール:リンドンウィーラン 1999年4月21日生26歳(2025/09時点)
アメリカ合衆国、ジョージア州出身 SOLけん玉所属のプロプレイヤー
リンドンとけん玉の出会い
最初のけん玉は何でしたか?
「あまり話したくないけど、初めてのけん玉はKENDAMASTERっていう中国のチョー安いけん玉で本当に使いづらいものだったから。そのけん玉をすぐ捨てて、黄色いOZORAを買ったよ」
そしてここ長井市には大空のメーカー「山形工房」があることについては?
「驚きだね!大空が作られているところに来るとは思わなかったよ」
実際に大空が作られてる街に来ることはどう思った?
「最初は現実には感じられなかったね。工房の見学に行った時に初めて実感することになったね、(一緒に見学に行った人は)覚えているだろうけど僕の最初の黄色い大空を持って行って、工房の展示室にこっそりその大空を置いていきました。今はもう置いていないだろうけどね。あの日ジョージアで出会ったおもちゃの生産地に住むことになる観て思わなかったよ!」
一か月前に展示室に行ったときはまだおいてあったよ!
「やったね!レッツゴー!」
けん玉歴は何年ですか?
「13年だね、2012年の年末に始めた」
13年!?リンドンは今26歳でしょ?13歳の時に始めたってこと?
「うん。人生の半分はけん玉している。」
人生の半分もけん玉に力を尽くしたってことなんだね、すごい!けん玉を始めたきっかけは?
「中学校のみんながフットバッグを持っていたから、僕もやっていたんだ。フットバッグを知ってるかい?」
うん、知ってるよ。足でお手玉をジャグリングする遊びだよね?
「そう。それを毎日バス停で友達と一緒に遊んでいたら、ある日ジェイコブという友達がフットバッグじゃなくてけん玉を持っていたんだ。『何それ、ダサい』と思って尋ねたら『いや、けん玉かっこいいよ』と言われたんだ。そこから学校に行ったら子ども30人ぐらいがけん玉を持っていたんだ。KENDAMA USAの”TRIBUTE”か山形工房の”大空”のどっちかだったね。その日帰ってもまだダサいと思ってたけど、次の日にはお母さんに買ってくれって頼んだんだ。買ってもらったのはKENDAMASTERだったね、まあでもジョージアではけん玉の人気があったね」
僕の視点からだとジョージア州は田舎だから、なんでアメリカの田舎で人気が増していたのかは不思議に思うね。
「それはジョージアがKENDAMA USAの拠点だからだと思うね。アメリカで最初にできたけん玉の会社とブランドだね、最初は卸売業だったけど、自分たちで作り始めてたね。それがあったからけん玉が有名になったと思うね、その関係で地元の沢山のおもちゃ屋が取り扱っていて、それを僕たちが直接買えたから小中学生に人気が高まったと思う。今みたいにオンラインショッピングで買うものじゃなかったね。」
リンドンがけん玉を始めたときにはもうKENDAMA USAは立ち上がっていたの?
「KENDAMA USAは2006年には立ち上がっていてね、僕がけん玉を始める6年前だね、KENDAMA USAにはもうプロチームがあって、大会とイベントをしていたね。アメリカで最初のけん玉イベントであろう『DAMAFES』を主催して優勝賞金は当時から1000ドルでもうだいぶKENDAMA USAは活躍していたね。ちなみにスティッキー塗装をけん玉に最初にしたブランドはKENDAMA USAだったね。
当時、”大空”か”TRIBUTE”をみんなが使っていたと言っていたが”大空”の特徴はなんでしたか?
「一番クラシックで、一本一本のクオリティが高かったから、粗悪品を手にする心配がなかったね。そして憧れのけん玉プロはみんな”大空”を使っていたか、”大空”のブランドをリスペクトしていたから”大空”は最も人気で評価の良いけん玉だったね。」

リンドンの故郷はどんなところ?
「実はニューヨークに生まれて、そしてジョージア州のケネソーに引っ越したんだ。人生の多くをケネソー周辺で過ごしたね。住宅地の郊外で、車で州都のアトランタ市まで30分でいける、人口7万人ぐらいの町だよ、長井より広いから車がないと不便だね。あとスポーツが盛んであと・・・スイートティーが有名だね(笑)」
アメリカ南部では有名なものだね、大量のお砂糖を加えたアイスティーで家庭の冷蔵庫に常備されていて、レストランやファストフード店でも提供されてるね
「そうそう、ケネソーは夏も暑いけどとてもいいところでけん玉シーンも発展していて30人くらいが集まってけん玉をしている楽しい場所だよ」
けん玉を始めていつ頃上手になっていると気づいた?
「2012年当時はまだけん玉がもっとシンプルだったね。その時は学校で一番上手だったかもしれない。2年半けん玉をして、SOLけん玉のスポンサーコンテストに応募した。100人が応募したけど、6人まで絞られて、とうとう僕が選ばれた。結果的にSOLチームに入ることになったね。それで自分のけん玉の実力にポテンシャルを感じたね。」
正式にSOLけん玉のチームに入ったのはいつ?
「2015年8月だね、今はSOLチームに入って10周年になる。」
たった3年のけん玉歴でプロプレイヤーになったの!?
「その時はまだ2年半だったね、高校一年の頃だったね(アメリカの高校制度では高校が4年間だから高校二年生の頃)」
その当時はどんな技をやっていたの?
「裏月面とんぼ返りとかクッションタップ裏月が好きだったね。もっとクリエイティブにけん玉やっていたと思うね。灯台、竹馬、とんぼ返り、ノーホール竹馬などいろいろ組み合わせていた。誰もやったことがない技をするのが好きだった。まあ、その時は前人未到の技に手を出すのがもっと楽なものだったね。今はちがう。YouTubeで私のけん玉の動画を見るとほとんどの技は誰もやったことがない、やっていないわざであろうと思った技ばかり。例えば、宇宙遊泳一回転灯台のけんの回転を逆にするとかね。」
10年前のけん玉でノーホール竹馬をやってたなんて信じられないね、その時の塗装はつるつるだったから、今のけん玉になってできるようになったと思ったよ。
「あの時は皿が小さかったね。けん玉がより使いやすいものになってよかったよ。」
今のお気に入りのけん玉は何ですか?
「SOL KENDAMASの最新けん玉「SMBL」だ。4月から使わせてもらっている。万能な形状だから、何でもできる。本当に使っていて気持ちいい。」
購入できますか?
「YES. SOL KENDAMASのサイト「www.solkendamas.com」で購入できるよ」
本当かい?まだ買えないと思っていたよ
「NAKOで発表していたよ。最初にSMBL形状を使っているプロモデルははCARTER JUSTICEのモデルだ。」
似たような質問ですがけん玉の塗装は何が好きですか?
「正直に一つの塗装に絞れないから、いくつか取り上げるよ。まずISRAELけん玉のRHINO CLEARが好き、実証済みの耐久性だね。あとはRAPTOR CLEAR。開封直後の状態はどこのブランドより最高にいい。そしてHonruiのAntiskid V2も好きだね。多くのけん玉ブランドが使っている塗装であるしね。SOL KendamasのMUUMUUモデルとRudneyモデルにも施されているよ。」
けん玉が上達するコツはある?あと、どういうメンタルを持てばいいと思う?
「良く遊ぶことが大事。何度も同じ技をするのもいいけど、一番守りやすいコツはやって楽しいと思う技を追求することです。そうすると、自然にけん玉をやり続けたい気持ちになるし、楽しくけん玉ができる。楽しくない技を沢山練習すると、ある程度うまくなれるかもしれないけど、モチベーションがダウンするから向上にも悪影響がでる。楽しければ、追及していた技を決めたら、やば!気持ちいいってなるから、その気持ちを再現しようと楽しい技をやっていく。上手くなりたいと思わず、楽しめば自然にうまくなる。世界トップのけん玉プレイヤーは難しい技に挑戦すること自体が楽しいから、ずっと遊べるタイプなんだよね。」
じゃ、一番大事なのは楽しく遊ぶ、楽しくやることだというのね?
「ご名答(笑)。昔、難しい技だけをやろうとした時期はあったけど、けん玉をするモチベーションがなくなった。今の技とけん玉プレイヤーはクレイジーだね。もう理解できないほどのレベルまで技が発展している。夢の技があれば、それに向けてずっとやっていけば一、二年で自分の上達具合にビックリする。過程を楽しむのだ。結果じゃなくて。後で結果が付いてくるから。「It’s not the destination, it’s the journey」(行き先ではなく、旅そのものが大切だ)」
「例えば10タップを目標にして、そして1週間ずっとそれだけにむけてひたすらにやっていたら、そのあともうやる気がなくなるでしょうが、タップや10タップへの道の途中にできた技が楽しければ、やり続けられると思うんだ。」
リンドンの最初の憧れの技は何ですか。僕の場合はうぐいすだったんだけど。
「今思い出せるのは竹馬とんぼ返りだね。山形工房に置いてきた黄色い大空でできた。一日ずっと練習して、一回乗ったけど逆落としをミスった。その次の日、何時間もやってついにできた。その気持ちが今でも忘れられない。」
どれくらいかかった?
「必要以上にかかったね、わかんないけど、6、7時間くらいはかかったね。」
リンドンが世界初で成功させた技は何ですか?
「裏月面3回転クッション裏月面を動画に収めたのは僕が最初だったね。あとは、竹馬3回転バレルと4回転バレルも僕だと思う。5回転はギャラガー(元スパイク管理人ニック・ギャラガー)が先に決めたんだけどね。その三つが一番目立つと思うね。まあさっきも言ったけど昔は誰も見ていない技やスタイルを繰り出すのがやや簡単だったけど、今は違うね。」
3回転バレルでもすごいのに4回転なんて衝撃だね、僕なんか1回転も怪しいよ。
「昔のけん玉は小さかったな。競技用サイズのけん玉でもできてたってことだね。」
今好きな技は何ですか?
「月面と灯台が好きなのは変わらないけど、今はトスすくいけんファストハンドと3回転すくいけんファストハンドが好き。流行っているというのはあるけど、やっていて楽しいね。」
スパイクについて
スパイクはどういう所ですか?
「スパイクは長井の中心に位置しているね、長井駅のすぐ近くだね。スパイクには素晴らしい人たちが働いている。僕を除けば、トム(@thomkendama)、やまと(@yamato_oreuga)、ののか(@nonoka_kyodo)、秋元(@akimoto_kendama_lab)、とプロジェクトマネージャーのシェルビー(@kintonians)がいる。そして僕たちは様々な活動を通して、けん玉普及に取り組んでいる。放課後に子どもたちにけん玉を教えたり、お客様にけん玉のレクチャーを行ったり、市内外のイベントに出演したりと、本当に多くのことをやっている。世界一のけん玉がここにあるから、ぜひスパイクにきてほしい。」
長井けん玉カップに参加する魅力はなんですか。それとも、何をしたら、魅力的になる?
「まずは長井市の景色、ローカル料理などを味わってもらって、そして、長井市ならではの文化と祭りを楽しんでもらう。次はプロプレイヤーが来てもらえるように、長井カップの賞金を高くしたりすると、ほかのけん玉プレイヤーがあつまるね。
けん玉ワールドカップのシードも与えられるようになったらいいなと思うけど、まだ調整中。けん玉ワールドカップと協力して、KWCにつながるような大会になったらいいなと思う。日本の大きな大会になったら、ここの優勝者はKWCの招待券(シード)をもらうことになる。それは最終目標です。なぜなら、世界トップのプレイヤーが長井市にくることになるし、それが見ている人にとってもっと楽しめるイベントにもなる。みんなの意見(好きなところ、好きじゃないところ)を聞きながら、イベントを調整していくと、みんなにとって絶対に見逃せないイベントにはなっていくだろう。少しずつ少しずつこの夢な大会を実現できるようにしたい。
火を焚きつけると同じだという考え方している。あなたはキャンプで火を焚きつけたことがあるかわからないけど、薪を全部一度に日にくべるともちろんすごい眩しく熱く燃えるけど、間もなく冷える。しかし、薪一本一本を少しずつ火にくべると、一夜過ごせるよう長く火が燃え続ける。時間はかかるけど、いいものになると信じている。」
今なんで火のたとえを使ったの?
「キャンプが大好き。僕はキャンプをして育ちました。俺はEAGLE SCOUT。というアメリカ最高峰のボーイスカウトのメンバーだったからね。」
完璧なたとえだったね。
長井市のどんなところが好き?
「全部好き。交通が便利で。人も親切だし、けん玉が当たり前のようにされていることもいい。食べ物もおいしい、そして自然もある。歴史が深い。温泉もあるし。お肉もおいしい。カラオケもできるし。馬肉も食べられるしね!」
長井市の歴史はとても古いよね。アメリカが成立したときよりはるか昔から歴史を持っているし。
「そう本当にすごいと思う。電車も100年以上走っているのは驚かされたね。」

長井市の好きなところを語ってくれたけど、実際に海外に住んでみて困ったことはない?
「一番困るのは言語の障壁だね。日本語がわからないのは当然のことだけど、その壁を越えられるように勉強している。ここのみんなは手伝ってくれる。本当にやさしいよね、みんな。スパイクの皆さん、市役所の皆さん、町中の知らない人も。皆さんのおかげですぐ順応できたと思う。でもね、言語の障壁が一番困ることだね。理容師のおじいさんに話せないけど、いいカットしてくれると信じるしかない。(笑)」
そうだね。言語の壁はすぐ超えるものではないね。時間がかかるよ
「なんかわかってきたと思いきや、早口で何か言われていやまだ駄目だなだと思い知る笑」
リンドンってどんな人?
リンドンのことをより知るためにけん玉以外の事を質問していくね。好きな食べ物はなに?
「エッグ。卵が大好き」
卵はどのぐらいの頻度で食べる?
「every dayだよ。本当に毎日。人生の毎日卵を食べているね。」
一度に何個食べる?
「8個~10個。その日による。明らかにしたいから、朝だけ卵を食べる。普段12時以降食べない。だから8から10個だね。恥ずかしくない。恥を覚えさせたいとわかるけど、全く恥ずかしくないね(笑)」
卵の魅力は何?
「簡単なプロテインの源だからだね。俺は味が大好きだと思われているけど、卵が味だけではない。簡単なプロテインの源であることが一番な理由。一日8個食べていると聞くと、そう思うかもしれないけど、違う。表面的な質問より深い質問聞かないとわからない。けん玉でいつも動いているから、プロテインが大事なんだ。」
どう食べるのがすき?
「フライドエッグ(両面焼きの目玉焼き)とスクランブルがいい。TKGも食べてみた。おいしかったね。」
TKG専用の醤油があるって知っていた?
「本当?」
卵の味を引き出す醤油。
「すごい!試してみたいね」
好きな日本語は?
「エグい!とやばっ!」
えぐいとやばいね。やっぱり卵が好きだからエッグいってこと?
「いや(笑)、よくけん玉界隈で使われているから。「Cool」「Awesome」と同じような意味だから、使いやすい。「Really Cool」という意味だと思ってる。誰かがすごい技を決めたら、えぐい!と言うね。」
日本の行ってみたい場所は?
「蔵王温泉に行ってみたいね。」
蔵王ってどこ?
「山形県だと思う。違うかもしれないけど、長井よりもっと北のほう。蔵王は有名な山と温泉だと聞いた。富士山にも行ってみたいけど、ちょっと観光地すぎるかな。日本の城をみたい。廃墟じゃなくて、まだ建っている城がみたいね。」
温泉は好き?
「大好き!毎週行くね。」
リンドンにとって温泉はどんなとこ?
「地上の天国みたい。簡単に説明すると、ビルに入って、¥500-1000を払って、次の部屋に入って裸でほかの男たちと一緒に天然な熱い水が張ってあるお風呂に入る。時々サウナもある。そして、その日を堪能する。やってきたことを振り返るか次にやりたいことを考えるか、何も考えなくてもいい。出たら、リフレッシュした状態で次の日を乗り越えられるね。」
温泉で友達ができたって聞いたけど?
「うん!温泉で友達ができたよ!クドウさんっていう人。僕が一人で露天風呂にくつろいでいるときに寂しそうに見えたからか、クドウさんは僕の隣に座って僕の肩に腕を回すかのような動きをして、話しかけてきたんだ。『タトゥーがかっこいいな!仕事は何をしている?学校の先生?』ってね僕はけん玉をしていると伝えると『すごいな!温泉は好きか?』と返されて僕は『大好き!毎週来ている。』というとクドウさんも毎日来ていると言っていたんだ、僕もいつか同じようになりたいと思ったね。」
クドウさんはどんな人?
「80歳でコメ農家をやっているひとだね。温泉のおかげかまったく年を感じさせない人だからみんなも温泉を試してほしいね。」
筋トレが好きなのはなんで?
「毎日筋トレしているけど、特別好きというわけではない。筋トレした後の気持ちが好き、ずっとけん玉できる体がほしいから。腕立て伏せをしている間に、気持ちいいと思っていない、あと10回で終わる!みたいな感じだけど、体にいいからやっている。けん玉をしていると同じ動作の繰り返しが多いから、ちょっと違う動きでリセットする。」
好きなスポーツとかやってみたいスポーツは?
「スポーツは見るのが好きだね。テニスが好き。一番してきたから。サッカーも。バスケもだね。長井市に来てからすこし野球をした。ソフトテニスをしてみたい。アメリカではあまり有名なものではないからね、何が違うか知りたい。後は剣道もしてみたい。」
毎週火曜日に剣道クラブがあるよ。僕も一回いってみたいから、一緒にいってみよ!
友達が長井市に来たら、どこにいってほしい?
「まずはさっき話した温泉のあるはぎ苑、そして僕たちのいるSPIKe、後は自然を感じられる三階滝もいいね、僕の家の近くを走っている川もいいね、僕のお気に入りのラーメン一番、そして總宮神社も見てほしいね。」
最後にスパイク管理人としての目標は何ですか?
「ここをスパイクをトップに持っていくことだ、ベイビー。スパイクのソーシャルメディアをもっと活用したいね。そして長井市でやっていることをもっといろんな人に見せたい。投稿とストリーズを絶えずにアップして、いろんな人と関わりをして、注目を集めたい。けん玉ながいカップも日本の三大大会の一つにもしたいね。」
